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  • 2019.08.28 Wednesday
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紀平梨花 ヴァンクーヴァーで2018年、グランプリ・ファイナルを制す

Rika KIHIRA 紀平梨花 .FS - Grand Prix Final 2018 (B.ESP)

https://www.youtube.com/watch?v=zTrFPB_HC7Q

 

 トリプル・サルコウを決めた刹那、彼女に雷が落ちリンクに倒れる。起き上がり、跪き天を仰ぐ。間髪を入れず、コメンテイターが”looks like she has done it enough”とつぶやいた。その言葉は会場の空気とシンクロしていただろう。

 紀平の得点が示される直前の画面にザギトワの笑顔が映る。すると、”(Here is) a smile (that) says nothing” 、対照的に、紀平のキスアンドクライの表情が映し出されると、“There’s a smile that says everything (which) has been enough…”とのコメントが確信をもって続く。日本語では非情に思えるが、英語ではフラットで素直な感想に過ぎないと思える。コメンテイターはもちろんだが、多くの観衆の感動をエクリチュールに置き換えるとすれば、この動画に寄せられたJohn Jacksonのコメントに集約されるだろう。

“Rika Rebounds beautifully in the free. Congratulations to Rika in what I think is one of the greatest comebacks within a freeskate ever and the key was thinking on her feet, having a B plan that she had drilled in practice and collecting herself to express grace under pressure. After putting hands down on her first downgraded triple axel, she immediately came back with a magnificent second triple axel and had the presence of mind to tack on a double toe and even more so she nailed the 3 lutz / 3 toe late in the freeskate beautifully and with conviction, fluidity and complete rotation, even though neither were part of the primary plan. This is the mark of a great champion and athlete and to me she has the dramatic interpretation and expression of a fabulous artist as well.

 

Rika's rink coverage is also expanding as indicated by how her skating closer and closer to the side boards and sometimes the far boards, especially when she does her wide arcing turns and change of direction movements, which indicates excellent skating skills. Her movements seem more brisk and fluid as well. As eurosport announcers said, she really thundered through that triple toe at the back of the triple lutz/ triple toe (great allusion for this beautiful storm).”

 

 コメンテイターは紀平を“The right winner”と呼び、“The fantastic good judging at the end of the day…”と政治的な圧力に屈しなかった審判団に敬意を表した。

 結果を数字で見てみよう。

TES : R. Kihira 78.21 vs A. Zagitova 75.90

PCS : R. Kihira 72.40 vs A. Zagitova 72.70

TSS: R. Kihira 150.61 vs A. Zagitova 148.60

SPS: R. Kihira 82.51 vs A. Zagitova 77.93

Grand Total: R. Kihira 233.12 vs A. Zagitova 226.53

 

 FSのPCSを審判別にチェックしてみよう。

Judge No.3ジョージア(旧グルジア)の   Salome CHIGOGIDZEは、合計で紀平に43.75、ザギトワに47.0、Judge No.8ロシアのJulia ANDREEVAは、紀平に43.5、ザギトワに46.0と採点している。その差、3.25+2.5=5.75、この9分の1である0.63が結果に反映する。つまり、紀平のFSPCS、72.4に0.6を加算すると73.0となり、ザギトワの72.70を凌駕する。ちなみに、FSでNo.4の審判は日本人のTomie FUKUDOME。この方のPCS合計点は、紀平46.75に対しザギトワ46.25であり、ジョージア、ロシアを除く審判の採点と変わりはない。つまり、紀平に依怙贔屓はしていない。

 要するに、大方の審判員、TVコメンテイター、観衆の判断では、TESはもちろん、PCSも紀平が上だと見ているのだ。PCSはときにartistry(美しさ)とequivalentと位置付けられている。だから、日本人は概して、手足の長い欧米人には立ち姿ではかなわない。加えてザギトワの美貌である。ザギトワは最初から高下駄をはいている。

 しかし、紀平にはザギトワとは別種の美しさがある。紀平が一旦氷上に立ち滑り出すと、観衆は魔法にかけられたようにうっとりしてしまうのだ。涙ぐむ観衆も多いという。つまり、紀平のパーフォーマンスは音楽と一体になった最高の芸術作品なのだ。ジャンプが成功するかどうかという技術面とは別に、観客を不思議の国のアリスの世界に引き込み、一緒に時空を飛翔しているような錯覚に陥らせる。それこそ、彼女のathleteとしての非凡な才能のtestamentなのだ。しかも、演技中、即座にプランAからBへ変更できる柔軟さ、それは魂が束縛されていないことを示している。真の自由人。それがときに妖精のように、ときに女神のように見える。

 残念だが、このような感動を漢字を用いた日本語で表現することは難しい。荒川静香さんや織田信成さんはコメントに苦心しているようだ。感動を視聴者にどう伝えればいいのか。欧米のコメンテイターは自由に伝えられているのに、日本語では演技の邪魔になってしまう。だからといって、感嘆詞だけでは伝えられない。


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