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種子・原発ビジネス、軍需でもアメリカに貢ぎ続けるだけの日本。

  最寄り駅への道端、アスファルトの切れ目に薄茶に変色し立ち枯れした雑草が並んでいる異様な場所がある。数か月前にテレビで流されていた、ラウンドアップ・マックスロードAL(販売:日産化学工業)のCMが目に浮かんだ。家庭用除草剤である。当時、行きつけのホームセンターでは、販促キャンペーン中だった。ところが、2017年6月26日、米国カリフォルニア州環境保健有害性評価局(OEHHA)が、州で定める「プロポジション65」(1986年安全飲料水及び有害物質施行法に基づく)の発がん性物質リストにラウンドアップ・マックスロード®の有効成分「グリホサート」を加えると発表したあと、しばらくしてこのCMは消えた。

ラウンドアップはモンサントが開発した除草剤(「非選択性」茎葉処理剤:植物に必要なアミノ酸をつくる「シキミ酸合成経路」という代謝経路)を阻害する)であり、ラウンドアップ・レディーと冠された、遺伝子組み換え農作物(小麦、トウモロコシ、大豆など)と抱き合わせで販売・使用されている。たとえば、ラウンドアップ・レディー大豆は、除草剤ラウンドアップを散布されても枯れないように遺伝子組み換えされている。広大な農地で単一栽培するために、遺伝子組み換えした農作物の種子を不耕起のまま飛行機で空中散布すると同時に除草剤ラウンドアップも散布する。雑草は生えてこないが、ラウンドアップ耐性が付与されたGM(遺伝子組み換え)農作物の生育には支障がない。GM農作物の中には害虫駆除物質も産生するように改変されてもいるものもある。(種子をネオニコチノイド系殺虫液に浸してから播種することもある)日本での販売は住友化学や日産化学が行っている。

もともと、モンサントという会社は第二次世界大戦中、化学兵器の開発に携わり、ヴィエトナム戦争で使用された枯葉剤(エージェント・オレンジ)の製造元だった。当時、枯葉剤に接触したヴィエトナム人はもちろん、米兵らは神経毒性、発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性及び遺伝毒性に蝕まれ、重篤な症状を呈することが多かった。下半身がつながった結合双生児ベトちゃん・ドクちゃんは、一例に過ぎない。

  ラウンドアップ+遺伝子組み換え農作物(GMO)の危険性については、これまで世界各国の研究者が警鐘を鳴らしてきた。ところが、そうした研究者はバッシングを受け、勤め先の大学、公的機関などから追い出され、生活の糧を失うことになるのが常である。とくに、アメリカ国内では、モンサントに異論を唱える学者は絶滅したといっていいが、ヨーロッパでは様相は異なる。2012年9月、フランス、カーン大学のセラリーニ教授らの研究チームが、2年間にわたってラウンドアップ・レディーGMトウモロコシ(NK603)を200匹のねずみに与えた実験結果「Long term toxicity of a Roundup herbicide and a Roundup-tolerant genetically modified maize」が「Food and Chemical Toxicology」(FCT)に発表された。実験群の雌ラットの5割〜8割には若くして大きな腫瘍ができ、対照群の3割とは大きな差が認められた。雄ラットでは腎臓と肝臓に障害が起きる確率が有意に高かったという。ところが、11月になって、この学術誌の発行元Elsevier社は、この論文の取り下げを発表(http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0278691512005637)したが、2014年6月、the journal Environmental Sciences Europeに再掲された。数々の批判に対して、そもそも、初稿時に3人のピア・レヴュー(査読)を経たうえでFCTに掲載されたはずだというのである。この実験を実施するにあたり、セラリーニ教授らはNK603の調達に苦労し、実験場所も秘匿しなければならないほど、モンサント側からの圧力がひどかったと述べている。日本でも、セラリーニで検索すると、バッシング記事がてんこもりで出て来る。その論拠は、英米圏のマスコミ(News Week、Forbs)が伝えた内容を翻訳しただけのものである。日本にも、こうした流れに勇気をもって懸念を示す医師もいる。(http://robust-health.jp/article/cat29/mohnishi/000494.php

  しかし、2016年7月、内閣府食品安全委員会は、グリホサートには、「神経毒性、発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性及び遺伝毒性は認められなかった」とする意見書を出した。これは、国際がん研究機関(IARC)が2015年3月に除草剤グリホサートがグループ2A「probably carcinogenic to humans(おそらく、ヒトに対して発がん性がある)」に分類したことに対抗して、2016年5月、FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR)が「食を通じてグリホサートがヒトに対して発がん性のリスクとなるとは考えにくい」と発表し、混乱がみられたためだ。要するに、IARCによれば、グリホサートは人に対してがんを誘発する物質であるが、JMPRは、農薬としてのグリホサートが人体にどの程度残留し、発がんに結びつくかは別問題だというのである。だが、ラウンドアップ耐性雑草が出現し、この除草剤の効き目は薄れてきている。農家では、散布量(dose)を大幅に増やさなければならなくなってきている現状に照らせば、苦しい言い訳に過ぎない。すでに中南米やアフリカで農民の健康被害が問題となっているからだ。

ひとつ確かなことは、グリホサート+GMOのリスクに関して、世界は真っ二つに割れているが、モンサント側はカネと政治の力?で政治・行政・アカデミーを牛耳っているという事実である。

  もとより、安倍政権はモンサントなどアメリカのエスタブリッシュメントのいいなりである。内閣府食品安全委員会という「独立」第三者機関を装ってグリホサートの安全性にお墨付きを与えたのは至極当然の成り行きだった。モンサントの背後には、ビル・ゲイツ&ミランダ財団の影が見え隠れしているからだ。

 過日、テレビでノルウェーにある種子貯蔵庫が紹介されていた。将来訪れるかもしれない植物絶滅に備えて、世界中の種子標本を、北極点近くのノルウェー、スピッツベルゲン島にある『スヴァールバル世界種子貯蔵庫』で保管しようというプロジェクトのことだ。2008年1月から開始され、100カ国以上から10,000種を超える種子標本が集められ。保存されている。ビル・ゲイツ&ミランダ財団とモンサント、シンジェンタなどが出資しているという。テレビのコメンテーターは、「素晴らしいプロジェクト。いろいろなプロジェクトにカネを出しているビル・ゲイツは素晴らしい」と称賛した。しかし、モンサントは一方で、世界中の植物のゲノムを解析し、特許登録している。そして、ゲノム編集したGMOで世界の農産物を独占しようとしている。その結果、原種は絶滅の危機に瀕している。だからこそ、原種を保存する必要があるのだが、同時に種子ビジネスも独占しようとしている。つまり、これからは、種子はモンサントらが独占販売することになる。そればかりではない。本当の自然は消失し、地球上で繁茂するのはGMOだけになるということだ。そうなると、昆虫の色相も変わる。レイチェル・カーソンが警告した世の中になる。人の体内ではコリンエステラーゼやATPが作れなくなり、免疫系疾患、癌が増えていくことになる。

 2017年5月12日、主要農産物種子法(以下「種子法」)が自民・公明によって廃止された。食料確保を目的に1952年に制定され、稲、麦、大豆などの種子の開発や生産・普及を都道府県に義務づけてきた。基礎食糧として、短期間での種子の開発・普及が困難であるからだ。この制度の下で、都道府県が主体となって試験研究の体制を整え、地域に合う品種を開発し、「奨励品種」に指定、さらには原原種や原種の生産圃場の指定、種子の審査、遺伝資源の保存などを行ってきた。コシヒカリなど優良品種の開発・普及に公的機関が責任を負うことで種子の安定供給を行うことができた。これが廃止され、種子市場は100%、民間企業の手に委ねられることになった。ここでビル・ゲイツ+モンサントとつながったではないか。すでにモンサントらはゲノム登録を果たし、特許権を主張できる立場にある。ロイヤルティーが付加された値段で種子が独占販売される。農産物だけではない。バラなど観賞用植物も同じだ。

 

 本ブログでは、GEやウエスチングハウスが東芝をはじめ日本企業に原発ビジネスを売却したとき、東芝らは膨大なリスクを引き受けることになった、と慨嘆した。311が勃発する数年前のことだ。ベイズ定理でリスク分析すれば、まともな経営者であれば、あの時点で原発ビジネスに手は出さなかったはずだ。(だが、日経はこの取引を称賛した。)かつて、GEは各産業分野で市場占有率No.1の企業を買い漁り、優良企業の名を恣にしていたが、個人的にその評価には懐疑的だった。GEが原発ビジネスを手放す相手が日本企業だと知り、三菱地所によるロックフェラー・センター買収よりひどい詐欺に遭ったに違いないと確信した。CSISと経産省(柳瀬唯夫)が仲介し、東芝社内の反対派を押しのけ、原発ビジネスの将来についてバラ色の青写真を描かせたのだ。ウエスタン・デジタルに買い叩かれるほかないだろう。日本長期信用銀行をリップルウッドに売却したときと同様、多額のカネを政府系金融機関(税金)と民間金融機関(預金)から引き出させ、タダ同然、ご丁寧にリコース付きという熨斗をつけてで外資に贈与することになるだろう。ただし、虎の子のフラッシュメモリー事業なきあとの東芝はもはや、再生能力は全くない。条件付適正意見しか出せない監査法人の見立てでは、まだ、潜在的不良資産が相当あるということだ。その損失処理を行えないほど、経営環境は悪化している。東証1部から2部へ格下げなどと悠長なことを言っていられる場合ではない。債務超過とは倒産危機に瀕しているということであり、将来の収益獲得の目途もないという状況で、つなぎ融資をする金融機関もただちに不良債権を抱え込むことになる。つまり、誰がみても返済目途の立たない融資を現時点で行うという三菱、みずほなど民間銀行の経営者の能力も厳しく問われることになる。いくら安倍政権からの要請があったとしてもだ。(もちろん、公共事業=政府調達には今後、東芝製を優先的に買い付けることになるだろうが、競争入札制度を骨抜きにすることになる。)

 種子ビジネスといい、原発ビジネスといい、オスプレイ、イージス・アショアなど軍需ビジネス(韓国はTHAADにカネを支払ってはいない。軍用土地の提供だけだ。)といい、日本はただ搾取されるだけの、アメリカ様のパシリに過ぎない。北朝鮮におびえ、中国におびえ、アメリカからは恫喝され、ひたすら、カネを貢ぐほか途はない。


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  • 2019.03.09 Saturday
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