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恥知らずの安倍首相の足元をみる、トランプとプーチン

 先週木曜日、安倍首相は通訳一人を伴い、トランプ・タワーの最上階へ乗り込んだ。CSIS最高顧問キッシンジャーの仲介で、なんとか面談の時間をつくってもらい、日本国民の税金で購入したドライバー(おそらく、トランプ側の意向)を貢物として献上した。各国首脳は当選お祝いを電話等で述べるにとどまる中、安倍首相は現職大統領のオバマの顔に泥を塗る態度を隠そうとしなかった。いくらレイムダックとはいえ、来年1月20日の大統領正式就任までは表敬訪問は控えるのが礼儀である。選挙期間中、ヒラリー・クリントンには直接会い、陣中見舞いをしたのに対して、トランプ陣営に対しては代理人を介して挨拶させただけだったから、トランプが次期大統領に決まり、早く挽回しようとあわてふためき、なんとか御目通しだけでもと、面談時間90分をねじ込んだというわけだ。(hastily arranged 90-minute meeting/ロイター)トランプ側としては、ファミリーと側近とで閣僚候補名簿をみながら、和気あいあいと組閣のアイデアを交換している最中、極東から「ネズミ」がどうしても会いたいと云ってきたので、仕方なく会ってやったというところだろう。もちろん、大統領正式就任前に具体的に政策的な話などできるはずもない。(Trump official Kellyanne Conway told CBS earlier on Thursday that "any deeper conversations about policy and the relationship between Japan and the United States will have to wait until after the inauguration."/ロイター)在留米軍基地経費負担やTPPなど、口の端にも乗せる隙はなかっただろう。ましてや、オバマ大統領はドイツでメルケル首相らと会談している最中であり、ペルーで開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議およびTPP会議で安倍首相とも会うことになっていた。国際的には極めて非礼かつ恥ずべき行動だったといわざるをえない。実際、招かれたわけでもなく、このタイミングで私邸にまで押しかけていくという非常識には海外メディアも?をつけている。

 トランプの対日評価は1980年代のイメージに基づく。すなわち、アメリカから多くの職を奪い、安全保障面ではフリーライダーというものだ。(Some of Trump's campaign rhetoric suggested an image of Japan forged in the 1980s, when Tokyo was seen by many in the United States as a threat to jobs and a free-rider on defense.)だが、安倍首相はアメリカのために日本を大きく変革させようとしてきた、とトランプ陣営は評価している。もちろん、これは日本人に多くの犠牲を強いるものだから、トランプ陣営も驚いているほどだ。(ふつうの国では自国民より他国を大切する政権はあっという間に転覆される。)("Frankly, the prime minister has been more assertive and forthright in trying to make those changes to Japan’s global posture," a Trump adviser said.

 ただ、今回の面談がCSIS/キッシンジャーによってアレンジされたことで、ひとつの謎が解けた。トランプと娘婿のJared Kushner(クシュナー)はともに不動産業に携わってきたということだが、メディア業界と並んで、ユダヤ・ビジネスに牛耳られている。キリスト教信者のトランプが、過去に幾多の破産を乗り越えられたのも、クシュナーらユダヤ資本からの支援があったからだろう。グーグルやフェイスブックなどIT業界は表向き、クリントン支持を表明していたが、経営層(インド系も多いが)はユダヤ系であり、「隠れトランプ」だった可能性がある。しかも、アメリカのマス・メディアはほとんど全てユダヤ系金持ちたちに買収されている。(バークシャー・ハサウエイのウォレン・バフェットは資産のほとんどをユダヤ系のゲイツ&ミランダ財団に譲渡したが、地方紙を軒並み買収している)彼らは意図的にクリントン優勢を伝え続け、最後にどんでん返しを食わせた。Brexitの時と同様、株の大暴落で巨万の富を稼いだのだろう。まさに、ロスチャイルドのワーテルローの戦いの時と同じ手口である。

 トランプ勝利を早くから予言してきた田中宇氏は、トランプはイスラエルとの絆を深めるという。イスラエル国民の居住地をヨルダン川西岸にまで拡大させ、パレスティナ難民を締め出していく計画があるからだという。パレスティナ難民は隣国ヨルダンへ流入せざるをえない。そうなると、シリア、ヨルダン、サウジ、トルコと火種が飛び火していく可能性も出てくる。イスラエルのネタニヤフ首相はロシア出身である。アイン・ラントをはじめ、アメリカにもロシア系ユダヤ人が多い。トランプがプーチンに接近するのも、背後にイスラエルの動向があるからだ。アメリカがシリアから手を引き、イスラエルの伸長をロシア(中国も)が容認すれば、中東問題は解決の方向に舵を切れる。その際、復興資金として日本にもカネを出させようとするだろう。

 オバマ−クリントンでは、中東も北朝鮮も解決できない。トランプを背後で支える大富豪たちの世界戦略は、アジア、とくに日本からカネを巻き上げ、自らの富を膨らませると同時に、イスラエル領土拡大のために中東問題を解決する必要があるというものだろう。つまり、トランプとネタニヤフにとって格好の餌食が日本なのである。トランプのTPP反対は、反グローバリゼーションを意味しない。背後の超富裕層=多国籍企業の利益拡大こそが至上命題だからだ。表向き、「公平・公正」を唱えながら、Take-and-Takeで日本から富を強奪しようとするだろう。すでにGPIF資金を使って、実現損だけで10兆円(公表数字は5兆円)ほどをユダヤ資本に貢げさせたが、GPIFの未実現損はそれ以上の額に昇っている。

 現在、自民党は、農協改革と称して、JA保有資産380兆円を狙うとともに、日本の農業を根底から破壊しようとしている。インドや中南米で行われた、アメリカ資本のための「農業改革」が日本でも行われようとしている。モンサントやカーギルが日本の農家を小作農に落とし、日本の消費者には遺伝子組み換え作物しか手に入らない社会に置き換えようとするものだ。2〜3の成功事例を引き合いに、農家を契約でがんじがらめにして、種子、肥料、耕作手法まで一手に独占的に供給することになる。初期投資のファイナンスも外資が行う。機会均等を訴え、ISDS条項が控えているからNOといえない。だが、契約農家で利益がねん出できるのは、当初の2~3年だけで、あとは高額のロイヤルティーに苦しむことになる。気象リスク、為替リスクなどはすべて農家に転嫁される。農家の創意工夫は一切許されない。話が違うと申し出ても、あとの祭り。土壌もやせ衰え、インドや中南米の農家では多数の自殺者が出ている。しかも、大量の除草剤やネオニコチノイド系殺虫剤を空中散布するため、周辺住民は重篤な健康被害も被る。消費者もは無関係ではない。遺伝子組み換え作物がいやなら、有機栽培作物を買えばいいではないか?しかし、今後、貧富の差がますます拡大していく中で8割の国民は経済的余裕がなくなる。とても有機作物などには手が届かなくなる。

 安倍首相はペルーで自由貿易の効能を説いた。その中で、「日本は自由貿易の成果で貧困率が下がった」とのたまわったという。とんでもない。東京五輪招致のスピーチで「福島の放射能はアンダー・コントロールされているから安心」とウソをついたのと同じノー天気な発言だ。どんなに統計数字を弄ぼうが、相対的貧困率は急上昇している。家族全員が無理心中、餓死というニュースも珍しくない。これから、日本は国民の8割が貧困に苦しむことになる。有機栽培作物は高過ぎて庶民の手には届かなくなる。しかも、たとえば、豆腐の「遺伝子組み換え」の表示もなされなくなる。それが、アメリカ=国際標準。拒否すれば、ISDS条項をちらつかされる。消費者は遺伝子組み換え作物=自然には存在しない細胞・DNAを持った食物(穀物、野菜、魚、肉)を食べるほかない。それらを取り込んだ人間の体細胞がどうなるか。がん、免疫系、内分泌系の疾患が増えるだろう。既にアメリカでは、黒人に多いがん種が指摘されている。遺伝子組み換えに染まったジャンク・フードが影響していると考えられる。

 そればかりでない。日本の農村風景はモノカルチャーという単一栽培作物が続く大規模農場に変貌するが、台風・長雨・氾濫・地震・津波・火山爆発といった天変地異や農薬耐性菌・害虫といった自然環境の変化に弱くなる。広範囲で不作となれば、これまで以上に輸入に頼るほかない。そのとき、国力の弱った日本では為替も円安に振れている。世界の食糧事情もある。おそらく、国民の需要を賄いきれない。餓死者も稀ではなくなる。

 もうひとつ、駆けつけ警護が容認された自衛隊はシリアなど中東地域へ派遣されることになるだろう。ISISとの戦闘はもちろん、がれきの山となったシリア再建に尽力せよとトランプ大統領が安倍首相に厳命すると、「イエス、サー」と最敬礼で応じるほか選択肢はない。自衛隊員に多数の死傷者が出ることは明白である。

 NYでトランプとの面談を終えた安倍首相の表情は沈んでいた。リマでプーチンと会談後の安倍首相は、事前にマスコミに流した北方領土・二島返還オプションなどの期待はどこかへ飛んで行ってしまったように「難しい」、「一歩一歩」という表現にトーンダウンした。トランプにも、プーチンにも足元を見られ、相手からの要求を唯々諾々と呑むしかない。日本国民の社会保障費を削り、アメリカから高額の武器・ジェット機・オスプレイを大量に買わされ、アメリカに指示されるまま諸外国にODA援助を行い、日本国の借金を増やし続けるばかり、そして、自衛隊員の命と農民の命も差し出すというのだ。プーチンに対しても、領土返還をちらつかされながら、共同経済開発をもちかけられ、カネを出せと脅されている。

 山口県民数十万人の支持をとりつけただけの人間が1億2千万人の命を蔑にしようとしている。それでも、国民は安倍首相を、そして自民党を支持し続けようとしている。この国の民に比べたら、韓国民の方がよっぽど民主主義を体現しているといえよう。


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  • 2017.07.01 Saturday
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