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  • 2019.05.29 Wednesday
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未来に届かなかった子供たち

あなたの子供はあなたの子供ではありません

大いなる生命が望んだ男の子・女の子なのです

あなたを通して生まれ出たようにみえても

あなたが誕生させたのではありません

あなたの傍らにいても

あなたの「モノ」ではありません

 

あなたは愛を与えることはできます

でも あなたの考えを与えることはできません

それぞれ 考えはちがうのです

からだを育むことはできます

でも こころを強いることはできません

子供の魂 それは大人のあなたが夢にも訪れることのできない

未来の館に住んでいるのです

子供のように素直になろうとするのはいいことです

でも 子供を自分の思うままにしようとしないでください

生きるということは 後ろ向きに歩くことではありません

昨日に向かうことではありません

あなたが弓だとすれば 子供は放たれた命ある矢です

この弓を射る人−「神」は無限の軌跡の彼方にある標的に向かって

力いっぱい あなたという弓を撓ませ 速く遠くへ行ってくれと希うのです

その放とうとなさる手で撓む 弓−あなた自身 喜びに溢れていますか

射ようとするとき 「神」は飛んでいく矢を慈しむだけではありません

しっかりと撓む弓も愛しているのですから

 

レバノンの詩人、ハリール・ジブラーンの「こどもについて」から(小林薫氏の訳を参考にしました)

悲しい。


福島放射能汚染が招く日本民族消滅の危機

 2011年3月11日から8年。東北地方太平洋岸を襲った地震と津波だけでも未曽有の被害をもたらした。しかし、今に至るも鎮まることのない福島第一原発のメルトダウンによる放射性物質の漏出・拡散こそ、日本という国を根こそぎ「死に至らしめる」病の直接的な原因となっている。

 がん死亡率は他の先進国が軒並み低下しているのに対して、唯一、日本だけが増加の一途をたどり、がんの生涯罹患率は二人に一人から、三人に二人へと高まりつつある。メディアに登場する「専門家」は高齢化を主因に挙げるが、福島原発の影響を過小評価しようとするバイアスがかかっている。美味しんぼで福島を取材中の「東西新聞」記者の山岡士郎の鼻血を描写させた雁屋哲氏が批判された。(「私は福島の住民だが、鼻血は出なかった」だから「鼻血なんてウソだ」、「風評被害を煽るな」などとデタラメな論理にメディアも従った。)

 去る2月12日、白血病であることを公表した競泳の池江璃花子選手は18歳だ。造血幹細胞など細胞分裂頻度は若い人ほど多い。セシウム137、ストロンチウム90など放射能の影響は否定できないだろう。日本テレビ系列テレビ番組『ザ!鉄腕!DASH!!』でTOKIOのメンバーに浪江町で農業のノウハウを指導していた三瓶明雄さんは2014年6月6日、84歳で急逝された。死因は高齢者には珍しい急性骨髄性白血病とのことだったが、全国紙でこれを報じた新聞は皆無だった。日テレの親会社である読売新聞も死因に触れていなかった。

 昨年11月、膀胱がんであることを公表した小倉智昭氏(71歳)。今年2月5日に自身が膀胱がんであることをブログで公表した東大病院の「がん専門医」中川恵一氏(58歳)は、これまで福島原発事故による低線量被ばくではがんは増えないと力説してきた。

しかし、2016年4月、独立行政法人労働者健康安全機構の傘下となった日本バイオアッセイ研究センター所長の福島昭治氏はチェルノブイリで現地調査を行い、膀胱がんの前がん症状として増殖性の「チェルノブイリ膀胱炎」が広範に引き起こされていることを確認している。尿中から検出されるセシウム137濃度が高いほど炎症を引き起こし、がんへと進む蓋然性が高い。セシウムから放出されるγ線が細胞内でp38MAPキナーゼやNF-κBp50や p65を継続して活性化して炎症を加速させるためではないかと考えられるからだ。

 長崎大学と福島県立医科大学の副学長を兼務する、山下俊一氏は福島県放射線健康リスク管理アドバイザーも務めているが、福島第一原発による低線量被ばくには懐疑的だったが、他方で医療被曝にはセンシティヴで、PET/CTによる10-100mSvの曝露で発がんに至る、「日本は医療被曝天国だ」と警告しているのだ。福島県立医大生に対して、低線量被ばくの実態を観察できる好機だと本音も吐露している。広島・長崎の原爆被災者をモルモットにしてABCCが731部隊所属の医師を通じて被ばくデータを収集し、軍事戦略に役立てさせたと同様、チェルノブイリ事故では立ち入り禁止とされるほど高い線量が観測されている福島で、早々に帰宅困難地域指定を解除し、住民に帰還を促しているのは、単に予算の都合だけではないと考えられる。

発災から8年。今、問題となってきているのは、内部被ばく、すなわち、体内に取り込んだ放射性物質による生体内細胞の損傷である。すなわち、いわゆるホットパーティクル状の放射性物質が呼吸、食事、接触などを通じて人体に入り込み、排出されずそのまま体内に蓄積され、近隣の細胞に放射線を浴びせ続ける結果、一定のタイムラグを置いてさまざまな症状が出てくると考えられている。たとえば、レントゲン検査の際、造影剤として使用されるトロトラストという物質が肝臓や骨髄に滞留し、プルトニウム239と同様、α線を放出し続け、肝がんや白血病の原因となった医療被曝の事例が知られている。

 福島第一原発事故では、3つの原子炉がメルトダウンを起こし、3号機から共有配管を通じて水素が送り込まれた4号機では水素爆発が引き起こされ、ウラン換算で広島原爆20個分の放射能が漏出したと見込まれている。ただし、原爆はその瞬間だけの話だが、原発事故による放射性物質の放出は間断なく続いていく。現在でもメルトダウン後のデブリからも漏出されているからだ。α線、β線、γ線ばかりではない。中性子も放出され、さまざまな放射性物質を再生産しているのだ。

 このうち、X線やγ線は電磁波(光)というカテゴリイに入る。ところが、可視光線と異なり、波長が短く、振動数が高(多)い(エネルギーが大きい)。皮膚がんを引き起こす紫外線(ピリミジン塩基シトシンの2量化)よりはるかに波長が短い。歯科医院では、弱いX線を照射する際にも鉛の防護服で体を守る。それよりもはるかに強力な放射線が体内でまったく無防備な組織細胞を照射しつづけているのだ。α線はヘリウム原子核、β線は電子である。どちらかをも質量をもつが、量子の世界では、電子も波のように、粒子のようにふるまう。人体を構成する原子・分子に激しく衝突する。原子同士は電子を介して結合している。この結合がコンプトン散乱を通じてドミノ式に加速度的に破壊されていく。その際、どう猛な酸素も解き放たれ、フリーラジカルとなり、DNAを切断・再結合・転座などを引き起こす。α線で破壊されたp53はそうしたDNA損傷をもはや修復できなくなる。

 放射線核種によって蓄積する臓器が異なる。ヨウ素131は甲状腺に蓄積されるが、セシウム137、ストロンチウム90、プルトニウム239・241は腎臓、膀胱、骨髄など滞留し、放射線を放出しつづけている。その結果、早期老化、甲状腺を含むがん、白血病、神経障害、精神疾患、心臓・循環器疾患を招いているだけではなく、乳児死亡率の高まり、新生児に催奇性・遺伝障害を引き起こしている。

 ロシア科学アカデミー神経生理学研究所のZhavoronkova氏は、チェルノブイリ事故による電離放射線が血管を傷つけ、脳血流を減らすことにより脳組織に器質的な損傷をもたらすと主張している。(高齢)運転者が高速道路を逆走したり、店舗や登下校中の小中学生の列へ突っ込んだりする事故があまりに多い。放射能に汚染された震災がれきは全国に運ばれ、各地の焼却炉で処理された。原発事故と安易に関連付けるつもりはないが、マイクロ波帯の電磁波が稠密に飛び交う中、正弦波が干渉を起こし、脳の血流を阻害している可能性もある。電子レンジはマイクロウェーブを使い、水(H2O)の分子を回転させ、発熱させる。人間の体は7割以上水分で組成されている。影響がないとはいいきれないだろう。認知症との関連も否定できない。

 核戦争防止国際医師会議ドイツ支部が著した「チェルノブイリ原発事故がもたらした これだけの人体被害 科学的データは何を示している」(合同出版社 2012年3月30日)によれば、WHOとIAEAが公表するデータは信頼できないと主張する。2005年9月開催された国連チェルノブイリフォーラムで発表されたWHO報告書の数字が、根拠資料・研究論文とまったく整合的ではないからだという。それどころか、2011年、「国連科学委員会」は「チェルノブイリ原発事故によって大部分の住民には深刻な健康リスクは生じていない。ただし、放射性ヨウ素に曝露された子供たち、チェルノブイリ原発事故の処理にあたった現場作業員(リクビダートルLiquidator)83万人はその埒外」とする声明を発表した。

 日本においても、政府・東電・メディアは数々の御用学者を登用し、WHO、IAEA、ICRPの見解を金科玉条として、事故の影響を矮小化しつづけてきた。それかあらんか、福島県産農水産物を「食べて応援」することを推奨してきた。本ブログでは、8年前、100万人以上の死を予見したが、実態はそれをはるかに超えるだろう。厚労省はすでに試算しているだろうが、日本人の平均寿命は急速に縮まり、人口は大幅に減少するだろう。

 安倍晋三が移民を増やす理由もここにある。だが、日本の地震・津波・火山爆発・台風など自然災害を考慮した厳格な建築基準法などを岩盤規制=非関税障壁として弱体化させたアメリカ・イスラエル資本がインド・バングラデシュ・中東から大量の移民・難民を流入させ、水道事業など公共事業を独占するともに、築地カジノパークをオープンさせることになるだろう。東京五輪を奇貨として、道路標識など英語表記となった。裁判も疑似陪審員制度となった。まさしく日本人のカネで外国人のためのインフラを整備してあげている。かなり昔、本ブログでも指摘しておいたが、日本のGDPは虚構である。複式簿記を採用していない以上、膨らませた数字の中身は誤差脱漏という蜃気楼に過ぎない。ただし、借金=国債の金額だけはたしかだ。消費税は引き上げなければならないのだ。日本民族は消滅していく運命にある。


池江璃花子選手の白血病の原因はひとつ、オリンピックは中止か?

 昨日(2019212日)、競泳の池江璃花子(18)さんがツイッターで体調不良を受けて「オーストラリアから緊急帰国し検査を受けた結果、『白血病』という診断が出」たことを公表した。「私自身、未だに信じられず、混乱している状況です」と心境をつづっている。ただ、池江選手自身、インタビューに応え、つとに疲労度の異常さを口にしていた。症状からして、「急性」白血病の可能性が高いといわれている。東京オリンピックの期待の星だったこともあり、メディアの「衝撃」は大きく、大々的に伝えている。

 

 厚労省が年度ごとに発表している「DPC導入の影響評価に係る調査『退院患者調査』の結果報告」(平成28年度は、https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000196043.htmlの中の『(10)疾患別手術有無別処置2有無別集計_MDC13Excel6,953KB)』で急性白血病について統計が掲げられている。

急性白血病退院患者の年度推移

年度

西暦

手術件数

手術以外

合計

平成28年度

2016年4月〜2017年3

196

18,590

18,786

平成27年度

2015年4月〜2016年3

250

17,565

17,815

平成26年度

2014年4月〜2015年3

134

16,419

16,553

平成25年度

2013年4月〜2014年3

138

15,056

15,194

平成24年度

2012年4月〜2013年3

83

14,176

14,259

平成23年度

2011年4月〜2012年3

101

13,369

13,470

平成22年度

2010年4月〜2011年3

95

11,172

11,267

平成21年度

2009年4月〜2010年3

0

7,400

7,400

平成20年度

2008年4月〜2009年3

12

7,037

7,049

平成19年度

2007年4月〜2008年3

26

6,435

6,461

 

 東日本大震災が勃発した平成22年度以降、件数が顕著に増えている。平成28年度は19年度の3倍、直近ではさらに増加していると推測される。201111月急性リンパ性白血病で「めざましテレビ」を降板した大塚範一氏、20132月に急性骨髄性白血病を発症した市川團十郎氏(享年66歳)、2014年、急性骨髄性白血病と診断されたプロボクサー服部海斗氏(享年17)など、記憶に新しい。渡辺謙氏や吉井怜さんなど白血病から寛解に至ったケースが報道されているが、311以降発症した白血病はストロンチウム89/90が原因と考えられるため、まったく異なった治療が必要とされるだろう。

 

 201385日付、朝日新聞によると、福島第一原発で発災直後から9か月緊急対応作業を行った約2万人のうち、その半数の1万人が白血病の労災認定基準「年5ミリシーベルト以上」被曝をしたことが、東京電力の集計データから判明した。福一から放出されたセシウム134の半減期は2年だが、ストロンチウム90の半減期は29年と長い。河川、海水に漏出すると魚の体内で10倍まで濃縮されるという。食事を通じて人の体内に入ると骨に滞留する。そこで骨髄の造血幹細胞にβ線を照射しつづける結果、白血病などのがんを引き起こす。(細胞分裂の際、ラギング鎖では不連続な小さな断片鎖『岡崎フラグメント』が合体するプロセスを踏むため、対合鎖に異変が生じやすい。)筋肉に沈着するセシウムと比べ、骨に長期間滞留するストロンチウムによる体内被曝の影響は計り知れないほど大きい。魚介類以外にも牛乳・ヨーグルトなど乳製品を通じてストロンチウムを体内に取り込む可能性も高い。福島県西部の家畜のほとんどは白血病を発症していると指摘されているからだ。除染の効果もあり、陸地に降下した放射性プルームは河川を下り、河口に堆積している。東京湾岸の放射性物質の空間線量はいまだ高いレベルだ。

 厚労省はがん登録制度がないことを理由に公表していないが、平成29年度以降、白血病患者数は関東圏以北で飛躍的に増加すると予測される。池江選手は例外ではない。

 海外のメディアは、安倍首相の「福島原発放射能汚染はアンダーコントロール」発言をまったく信用していない。ジャーナリストたちが直接現地へ飛び、実際に線量を計測し、日本政府に「忖度」することなく、レポートしている。緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の件も、発災直後から存在が明らかになっていたことを、NYタイムズの元東京支局長マーティン・ファクラーが著書「本当のことを伝えない日本の新聞」の中で指摘している。日本の食品に対して放射能汚染を理由に輸入規制を解いていない国々も多い。

 海外のathletesの中には、東日本を会場とする国際試合に懸念を示す選手も少なくない。来年の東京オリンピックでは欧米から多くの棄権者が出てくるだろう。

 アナハイムで行われた四大陸フィギュアスケート選手権から帰国した宇野昌磨、紀平梨花の両優勝選手が成田空港で記者会見を開いた。その際、記者から唐突に池江璃花子選手の白血病罹患について感想を求められるという事件が起きた。TPOを全く弁えない愚問に無邪気に答える紀平選手、慎重にポジションを回避する宇野選手。世界との競技を制したあと、インタビュー、エキシビションをこなし、20時間ちかいフライト。疲労困憊で空港ロビーに降り立った16歳と21歳を、義務といわんばかりに拘束して、ポーズをとらせ、フラッシュを焚き続け、場違いな質問をなげつける。その場を取り仕切る「まともな大人」は誰一人いない。こうした無秩序な記者会見は不要ではないのか。「笑顔、笑顔」と迫るカメラマンの要求に応え、白い歯を見せ、「えっ、白血病ですか?スポーツが好きな仲間―先輩として、頑張ってほしい」と思わず、口に出た言葉があっという間に批判の的とされている。彼女の今後の演技に支障をきたしかねない。スポーチ報知の記者と思われるが、あまりに非常識、スポーツ選手を芸能人と同列に置き、なんでも言わせて紙面を埋めようとする魂胆にあきれた。こうしたアドホックな会見は廃止すべきである。帰国日程なども公にすべきではない。

 桜田大臣は池江選手の病気について「(五輪の雰囲気が悪くなる)がっかりだ」と述べた。報知の記者といい、この「大臣」といい、買収オリンピックの元締めの竹田恆和といい、民主党政治を悪夢と揶揄した「電撃の虚言癖」安部晋三といい、心愛ちゃんを苛め抜いた末に殺した栗原勇一郎・小学校・教育委員会・児相といい、まともな大人は誰もいない。日本はすでに「死んでいる」。


全日本フィギュアスケート女子の採点は「門真判定」

2018年女子フィギュアスケートの全日本選手権(第87回)が大阪府門真市・東和薬品RACTABドームで、1221日(Short Program)と23(Free Skating)の両日開催された。結果は以下のとおり。

1位:坂本花織    SP75.65FS152.36228.01

2位:紀平梨花    SP68.75FS155.01223.76

3位:宮原知子    SP76.76FS146.58223.34

4位:三原舞依 SP72.88FS147.92220.80

 

4人の演技ともTVで鑑賞した。なるほど、坂本選手の滑りは3Lzを除き、失敗といえるものはなかった。だが、152点に値する内容だっただろうか?とくに、PCSに関しては、坂本73.25に対して紀平72.061.2ポイント以上差がついている。

TESに関しても、最難関の3Aをクリーンに2本決め、しかも3A+3Tというコンビネーションもcrispyに成功させたばかりか、スッテッピングアウトしそうになった3Lzにとっさの判断で1Eu<<+2Sという連続技をつなげた技術に対する評価が低すぎると感じた。

 

現在、PCSProgram Component Score)はSSSkating Skills)、TRTransitions)、PEPerformance)、COComposition)、INInterpretation of the Music)5つのコンポーネンツに分けて採点されている。最高点と最低点が除かれるTES(技術点)と異なり、PCSはコンポーネントごとに各審判の採点の平均値が得点となる。PCSはその合計だ。

審判は以下の9名。

数字は各審判のコンポーネントごとの採点を比較のため単純合計したもの。

                                          紀平  坂本  三原  宮原               紀平―坂本

                            42          44.25     41.25     46.5              -2.25

 久保田                        46.5       44.5       43.75     47.5               2

 西                           44.75     47.25     44.5       46.5              -2.5

     登美子                    45.75     42.75     42.25     45.25              3

                               46.25     46.5       44.75     46.25           -0.25

     千嘉子                    42.75     45.5       44.5       47.25           -2.75

                            44.75     45.25     44.25     47.25            -0.5

                            45.75     47.5       42.75     47.5             -1.75

                            45.45     47.5       43.75     48                -2.05

平均                                  44.88     45.67     43.53     46.89

標準偏差                            1.55       1.66       1.20       0.84

こうしてみると、久保田、山田両氏を除き、坂本に対するプラス評価の度合いが大きい。審判によって差の少ない宮原と比較して、坂本、紀平に対するバラツキが大きいことがわかる。

参考のため、TESGOEについて、各審判のスコアを単純合計してみよう。(実際は、各項目ごとに最高点と最低点を除いた7者の平均の%を基礎点に乗じて算出する。)

                                       紀平  坂本  三原  宮原               紀平―坂本

                            32          39          32          27                  -7

 久保田                        36          34          38          34                   2

 西                           40          50          43          41                 -10

     登美子                    27          29          30          24                   -2

                                35          45          39          37                -10

     千嘉子                    31          31          30          26                    0

                            34          43          42          37                   -9

                            29          38          33          29                   -9

                            32          49          39          27                 -17

平均                               32.89     39.78     36.22   31.33                                

標準偏差                           3.89       7.56       5.04     6.02

PCSと比べ、坂本、三原、宮原に対する採点に大きいバラツキがみられる。

久納、西村、新堂、飯塚、小河の各氏は、総じて紀平に厳しく、坂本に対しては大きく加点していることがわかる。(とくに小河優子に至っては坂本のGOE5を連発している。たしかに異常な最高点は排除されるにしても、到底、公正な審判員とはみなされないだろう。)

 

YouTubeで紀平選手のFSを確認してみよう。

Rika Kihira - 2018 Japanese Nationals FS

https://www.youtube.com/watch?v=X0u5-21tnYo

この動画に寄せられたJohn Jackson氏のコメントはいつもながら的を射ている。引用させていただく。

My biggest congratulations to Rika is for coming back from her mistakes in the short and her frustrations with the instability in her boots to land two of the most beautiful triple axels from a woman I have seen with picturesque tight spirals, excellent acceleration and snap, really fine height and distance and full rotation, with a fabulous triple toe on the back end and her artistry, expressiveness and elasticity and fluidity of movement to the music was mesmerizing, especially with her excellent skating skills and flexible spins. I was also really impressed with how well she thought on her feet by improvising single jump and upping the content with an improvised double salchow tacked on the end (I believe). While Rika was my favorite, I congratulate the Japanese skaters on performing so wonderfully in the free programs, especially Kaori, Mai and Satoko had nice artistry, but I wanted to point out the large variance between scoring in the Grand Prix Final and Nationals in PCS alone. In the Grand Prix Final with a more obvious mistake, and one less triple axel and no triple axel / triple toe combo, Rika received the same PCs score as she did in this National's freeskate, while Satoko relatively received 6 points more points in PCS and Kaori received about 5 and a half points more in PCS. Though Kaori skated a really clean and more impressive performance here, so did Rika in my opinion, though I think Satoko's was slightly better at the Grand Prix Final.  This reflects  a very significant inconsistency in judging from international to national competition.

PCSについて、国際基準と一貫性がなく、審判の判断に大きなギャップが生じていると指摘している。

より具体的には、

In addition, the biggest difference was in the very significant deviation in PCS scoring in the LP between Rika, Kaori and Satoko, who Rika finished ahead of by a fraction of a point. While Rika finished first in PCS at the Grand Prix Final with an advantage from 3.5 over Satoko to 4.5 points over Kaori. Here, she finished third in PCS with a deficit of 1 -3 points. Tech calls could have also easily played a role in the result. National scoring scores often don't translate into international ones.

 

日本人とおぼしきtmsahs 1041からもコメントが付されている。

「ごめんなさい

紀平選手の点が低いと思うのは私だけでしょうか

明らかに三原選手あたりの採点とかけ離れてる気がします

紀平選手はほぼ完璧なのに、坂本選手と点差がさほどないのもおかしな話だと思います

順位には納得していますが、三原選手以降に滑った人達と同じ採点とは思えないです

・・・はたして2人がこの演技を国際大会でして、同じような得点が出るのでしょうかね? これからの世界選手権や四大陸を見てそれがはっきりするでしょう

・・・三原選手以降の採点のようであれば160近くいってたでしょうね 国内試合だと毎回このようなことが起きてる気がするのは私だけでしょうか… とにかく紀平選手についた加点は少なすぎた気がします」

正論と思える。

 

先のグランプリ・ファイナルでは、ジョージアとロシアの審判がザギトワ有利になるような採点を行い、紀平選手のPCSが不当に低く抑えられてしまった。今回、日本の国内大会では、濱田美栄コーチ門下の宮原知子と紀平梨花に対して、中野園子コーチ門下の三原舞依と坂本花織という関西勢同士の激突となった。背後に百鬼夜行の影がうろついているのではないかと危惧される。過去には城田憲子ら連盟幹部の不祥事が露呈した。ソチ五輪の際、浅田真央は、連盟から練習場所としてあてがわれたバルカン半島で、凸凹のリンクを前に茫然自失、調子を落としてしまった。連盟役員らが他国の謀略にひっかかってしまったというわけだ。浅田真央はその犠牲者だ。

 

今回の全日本で一番疑問に感じるのは、3A4回転も飛ばない選手のFS150点もつけるとはいかがなものかという点だ。

ほぼ同時期、開催された女子フィギュア・ロシア杯の結果を見てみよう。

1. アンナ・シェルバコワ (Anna SHCHERBAKOVA)      74.09+155.69=229.78

2. アレクサンドラ・トルソワ (Alexandra TRUSOVA)  75.03+154.75=229.71

3. アリョーナ・コストルナヤ (Alena KOSTORNAIA)   74.40+152.14=226.54

 

5. アリーナ・ザギトワ (Alina ZAGITOVA)                   80.62+131.41=212.03

 

ロシアではジュニアの4回転世代がポディアムを独占した。時代は動いているのだ。

日本では、体操、レスリング、アメフトと次々と不祥事があからさまになった。だが、世間では、塚原夫妻や内田正人元監督・井上奨元コーチらが暴力を伴ったパワハラ行為をしていたと信じられているが、協会幹部や検察は「なかったこと」にして一件落着を図ろうとしている。海外では、礼を重んじる日本式精神至上主義は、only a façade、すなわち、玄関だけ=建前と受け取られている。アマチュアボクシングでは、長らく「奈良判定」を見て見ぬふりしてきた。フィギュア界でも、今、門真判定がまかり通ろうとしている。権力を持った、井の中の蛙たちが自分たちの都合だけで選手とファンを冒涜している。いずれ、国際社会と世間から鉄槌を下されるだろう。


紀平梨花 ヴァンクーヴァーで2018年、グランプリ・ファイナルを制す

Rika KIHIRA 紀平梨花 .FS - Grand Prix Final 2018 (B.ESP)

https://www.youtube.com/watch?v=zTrFPB_HC7Q

 

 トリプル・サルコウを決めた刹那、彼女に雷が落ちリンクに倒れる。起き上がり、跪き天を仰ぐ。間髪を入れず、コメンテイターが”looks like she has done it enough”とつぶやいた。その言葉は会場の空気とシンクロしていただろう。

 紀平の得点が示される直前の画面にザギトワの笑顔が映る。すると、”(Here is) a smile (that) says nothing” 、対照的に、紀平のキスアンドクライの表情が映し出されると、“There’s a smile that says everything (which) has been enough…”とのコメントが確信をもって続く。日本語では非情に思えるが、英語ではフラットで素直な感想に過ぎないと思える。コメンテイターはもちろんだが、多くの観衆の感動をエクリチュールに置き換えるとすれば、この動画に寄せられたJohn Jacksonのコメントに集約されるだろう。

“Rika Rebounds beautifully in the free. Congratulations to Rika in what I think is one of the greatest comebacks within a freeskate ever and the key was thinking on her feet, having a B plan that she had drilled in practice and collecting herself to express grace under pressure. After putting hands down on her first downgraded triple axel, she immediately came back with a magnificent second triple axel and had the presence of mind to tack on a double toe and even more so she nailed the 3 lutz / 3 toe late in the freeskate beautifully and with conviction, fluidity and complete rotation, even though neither were part of the primary plan. This is the mark of a great champion and athlete and to me she has the dramatic interpretation and expression of a fabulous artist as well.

 

Rika's rink coverage is also expanding as indicated by how her skating closer and closer to the side boards and sometimes the far boards, especially when she does her wide arcing turns and change of direction movements, which indicates excellent skating skills. Her movements seem more brisk and fluid as well. As eurosport announcers said, she really thundered through that triple toe at the back of the triple lutz/ triple toe (great allusion for this beautiful storm).”

 

 コメンテイターは紀平を“The right winner”と呼び、“The fantastic good judging at the end of the day…”と政治的な圧力に屈しなかった審判団に敬意を表した。

 結果を数字で見てみよう。

TES : R. Kihira 78.21 vs A. Zagitova 75.90

PCS : R. Kihira 72.40 vs A. Zagitova 72.70

TSS: R. Kihira 150.61 vs A. Zagitova 148.60

SPS: R. Kihira 82.51 vs A. Zagitova 77.93

Grand Total: R. Kihira 233.12 vs A. Zagitova 226.53

 

 FSのPCSを審判別にチェックしてみよう。

Judge No.3ジョージア(旧グルジア)の   Salome CHIGOGIDZEは、合計で紀平に43.75、ザギトワに47.0、Judge No.8ロシアのJulia ANDREEVAは、紀平に43.5、ザギトワに46.0と採点している。その差、3.25+2.5=5.75、この9分の1である0.63が結果に反映する。つまり、紀平のFSPCS、72.4に0.6を加算すると73.0となり、ザギトワの72.70を凌駕する。ちなみに、FSでNo.4の審判は日本人のTomie FUKUDOME。この方のPCS合計点は、紀平46.75に対しザギトワ46.25であり、ジョージア、ロシアを除く審判の採点と変わりはない。つまり、紀平に依怙贔屓はしていない。

 要するに、大方の審判員、TVコメンテイター、観衆の判断では、TESはもちろん、PCSも紀平が上だと見ているのだ。PCSはときにartistry(美しさ)とequivalentと位置付けられている。だから、日本人は概して、手足の長い欧米人には立ち姿ではかなわない。加えてザギトワの美貌である。ザギトワは最初から高下駄をはいている。

 しかし、紀平にはザギトワとは別種の美しさがある。紀平が一旦氷上に立ち滑り出すと、観衆は魔法にかけられたようにうっとりしてしまうのだ。涙ぐむ観衆も多いという。つまり、紀平のパーフォーマンスは音楽と一体になった最高の芸術作品なのだ。ジャンプが成功するかどうかという技術面とは別に、観客を不思議の国のアリスの世界に引き込み、一緒に時空を飛翔しているような錯覚に陥らせる。それこそ、彼女のathleteとしての非凡な才能のtestamentなのだ。しかも、演技中、即座にプランAからBへ変更できる柔軟さ、それは魂が束縛されていないことを示している。真の自由人。それがときに妖精のように、ときに女神のように見える。

 残念だが、このような感動を漢字を用いた日本語で表現することは難しい。荒川静香さんや織田信成さんはコメントに苦心しているようだ。感動を視聴者にどう伝えればいいのか。欧米のコメンテイターは自由に伝えられているのに、日本語では演技の邪魔になってしまう。だからといって、感嘆詞だけでは伝えられない。


紀平梨花選手のグランプリ・ファイナルSP

 紀平梨花さんが、現在VANCOUVER で開催されている、2018年GRAND PRIX FINAL 2018の女子フィギュア・スケートのショートプログラムで 82.51という世界最高得点を上げ、トップに立った。明後日(日本時間)のフリープログラムのでき次第だが、シニア・デヴューの年に世界チャンピオンとなる可能性が高い。

Rika KIHIRA JPN Short Program 2018 Grand Prix Final WORLD RECORD!:

https://www.youtube.com/watch?v=ud5kv5kV00I

→残念ながら、削除されてしまっているようだ。演技そのものは、まだ

https://www.youtube.com/watch?v=2tQwADfiLXE

で見ることができる。

 このCBCライヴ中継で、二人のコメンテイターのやりとりには、いい意味で緊張感がない。非常にリラックスした様子が伝わってくる。それは、紀平が3A(triple axel jump)を決めた直後の笑いではっきりする。ありえない、信じられないことを成し遂げたのに、本人は何事もなかったようにスイスイと滑っていく。女子のフィギュア史上世界でもほんの数人しか成功していない3Aをいとも簡単にこなし、Just a 3Aぐらいで何を驚いているのといわんばかり、驚きを通り越して笑うしかないではないか。そして、Effortless, absolutely effortless!(頑張っている感がまったくない)と驚く。同様に、高いGOEがついた3Lz(triple lutz with both arms overhead)には、exquisiteと最高の形容詞が異口同音に出てくる。紀平が、まるでDisney Movie の“Princess”のように、天空を自由にダンスしている(Ethereal sort of the youthful trash dancing)とシュール感を吐露している。演技が終わったあとの拍手(Clap)も忘れるほどにmesmerized(魔法にかけられた)ように。なんども繰り返し見たくなる演技だと。素人の私と寸分たがわない評価だ。

 SP後のプレス・カンファレンスで、紀平選手は、想像以上の得点でとてもうれしいが、採点表の詳細をチェックして、更なる伸びしろがあるか、改善点を見つけていきたいと述べた。驚くほど冷静なコメントだ。これに対して、ザギトワ選手は対抗意識が前面に出ていた。紀平梨花, R.Kihira, A. Zagitova, E. Tuktamysheva/Press conference after SP:(https://www.youtube.com/watch?v=6NjmYhhdnHc

 問題の採点表だが、技術点TES(Technical Element Score)で3番目の審判(J3)が紀平のFSSp2(Flying Sit Spin 2)の出来栄え点に1しか与えていないことが目を引く。演技構成点PCS(Performance Component Score)に至っては、J3が紀平41.25に対しザギトワ46.75 、 J8が紀平41.5に対しザギトワ47.0 と大差をつけている。9人の審判中、突出して差が大きい。J3はジョージア(グルジア)、J8はロシアの審判員らしい。紀平選手の努力だけではどうしようもない政治力が働いている。

http://www.isuresults.com/results/season1819/gpf1819/gpf1819_Ladies_SP_Scores.pdf

 

 ソチ五輪後、女子フィギュアはまったく見なくなった。偶に羽生結弦の映像がニュースで流されれば見る程度となってしまった。理由は、荒川静香ロス、浅田真央ロスだった。今回のプレス・カンファレンスの模様を見てもわかるとおり、メディアの過熱報道合戦にもうんざりだった。公の席での共同記者会見ではろくな質問(印象はどうでしたか?)もできないくせに、会見終了後に選手個人あて殺到する。日本のメディア特有の過熱報道合戦が選手に過度のプレッシャーを与え、結果として選手生命を短くしている。CBCのカート・ブラウニングも口にしているが、日本のメディアの異常さは海外で悪名高く、浅田真央はその犠牲者の一人と目されている。これはフィギュア・スケートに限らない。

 

 さて、トリノ五輪(2006年)で荒川静香さんが魅せた演技に瞬殺され、本を買い、会場まで足を運ぶまでになった。その後、ソチ五輪(2014年)まで浅田真央さんをフォローし、ブログにも何度かアップしたが、フィギュア・スケートに対する興味もそこまでだった。

 あれから4年経ち、フランス杯で優勝した紀平梨花、2位となった三原舞依が帰国したときの模様がニュースで流れ、ふとYouTubeで検索して両者のフランスでの演技にたどり着いた。紀平選手はもちろんのこと、三原選手の演技も魅力的で秀逸だった。三原さんがなぜ、ファイナルに行けないのか不思議だった。もちろん、Grand Prixは2つの大会で上位に入らないと勝ち抜けないルールであることは昔から知っている。三原選手には独特の魅力がある。ジャンプさえ安定すれば、世界でも上位に食い込めるはずだ。

 紀平選手のNHK杯をYouTubeで見て、冒頭のCBCのコメンテイターと同様、一瞬で引き込まれた。その衝撃は、Rika Kihira - NHK 2018 FS German ESP commentary with Engl. Subs:https://www.youtube.com/watch?v=HOCqqHh4L4M

で解説していた(饒舌な)Sigi Heinrich (text in blue) と (寡黙な)Hendryk Schamberger (text in black)、2人のドイツのコメンテイターの評価と寸分たがわない。

 曰く、紀平の演技は未来の女子フィギュア・スケイティングの幕開けとなるもの、私たちはその生き証人となった。あまりに衝撃的(brutal)で言葉を失う。Madness、Insaneなど理解を超える(I cannot fathom it.)言葉が頻発する。こんな演技は見たこともない。ジェニファー・トーマスのA beautiful stormと同化して絶品となったと。紀平の演技の途中から、無言となった。(感動を視聴者と共有している。この点、NHKも荒川静香さんも参考にしてほしい。)

 オーストラリアSBSの解説者の口からも、”Bring the house down”, “Stunning, Astonishing, Bone storming effort, Absolutely superb performance, Goose-bumping”と NBCの解説者たちと同様の衝撃の言葉が続く。そして、この演技こそ、これから永く、「あのときのあの演技ね(Talk of the figure skating world)。あれがきっかけで女子フィギュアの潮流が変わったのね(It will always be connected to this change of trend in women’s figure skating.)と人口に膾炙するようになる、それほど”A remarkable, quite remarkable, memorable program”で歴史の転換点(Pivotal mark)となりうる演技だったという。CBCでも”That gives me chills. That was Exquisite. An astonishing program, phenomenal, incredible”と礼賛が続いたあと、Kurt Browningが「これで彼女の人生は激変する。特に日本では特別のプレッシャーが襲う。それが彼女を押しつぶさないことを願う。」と心配する。

 テレ朝報道ステーションで松岡修造が紀平選手をアリーナに(長時間?)待たせ、疑似インタヴューのパーフォーマンスをしていた。FSを控え、演技後も長時間にわたって何度も何度も同じ質問に答えなければならない日本の選手たち。その疲労度を考えると拷問に近い。これで紀平選手がFSで失敗したら、緊張に勝てなかった、精神が弱いと攻撃されるだろう。少なくともザギトワにはこうした不必要な拷問を受けるリスクはない。試合でベストパフォーマンスを出せるかという緊張感とだけ対峙すればいい。

 錦織圭は渡米してはじめてテニスの本当の楽しさに目覚めただろう。松岡修造の下で何人の小中学生がテニスを断念したことだろう。つぶされただろう。スポーツの世界では、あくまで選手が主役のはずだ。松岡の精神主義は内田アメフト部元監督に通じる。肉体、精神への暴力こそが自分を鍛えることになる(はず)だという精神至上主義=軍隊式鉄拳制裁=ブラック企業=いじめ。大坂ナオミは日本で育てられたら、間違いなく、いじめとこうした精神主義の餌食となっていただろう。テレ朝で松岡がやっていることは、選手以上に自分が目立つこと、それ以外にない。彼の世間受けするパーフォーマンスは選手たちの犠牲の上に成り立っている。そのことを忘れてはいけない。松岡を特別扱いするのではなく、海外勢と同様、インタヴューの機会を共同記者会見の場だけに限るべきだ。そうすれば、彼のパーフォーマンスの滑稽さが客観的に浮き彫りになるだろう。それでなくとも、現在、紀平選手はエイベックス所属のタレントとして登録されている。(無償で?)ダンスなどの指導を受ける引き換えに将来のタレント業が彼女を不当に拘束するリスクがある。エイベックスという企業は暴力団とつながっているからだ。将来、アイドル活動の一環としてテレビ、ショー、サイン会、宴会、お偉いさんの酒宴席などに安いギャラ(もしくはノーギャラ)でエンドレスに出演させられる可能性がある。現在の日本は、破廉恥行為や暴力が横行し、法の支配が崩れ去っている。民法も改悪され、もはや「公序良俗」という概念は空集合となっている。周囲の大人たちは彼女を守ってあげる必要がある。経済面が心配なら、クラウドファンディングの手法が使えるだろう。裏社会から手を切るのは早ければ早いほどいい。手遅れになる前に。


いまどき、東京五輪、カジノ、大阪万博に大喜びする日本人たち

 2018年11月23日(日本時間24日未明)、2025年国際博覧会(万博:5月3日〜11月3日の185日間開催予定)を日本(大阪市夢洲)で開くことが、パリで開かれた博覧会国際事務局(BIE)総会で決まった。安倍政権はもちろん、1970年の大阪万博以来55年ぶりの開催となる大阪では人々が欣喜雀躍しているらしい。経済効果は2兆円、会場建設費は1250億円、そのうち、3分の1は経済界が負担するという。誘致プレゼンテーション・スピーチで、世耕経産大臣が発展途上国の参加国向けに総額240億円を支援すると強調して、票を稼ぎ、謂わば買収合戦でロシアやアゼルバイジャンに「競り勝った」。開催前年の2024年には、夢洲でカジノを含む統合型リゾート(IR)の開業を目指している。来年からの消費税増税、2020年東京五輪・パラリンピック後の景気の落ち込みが懸念されるため、カンフル剤を打ち続ける必要があるからだ。

 だが、手放しで喜ぶべき話だろうか?東京オリンピック・パラリンピック開催が決まったとき、安倍政権は既存施設を使い、新規投資は数千億円程度の最小限に抑えてコンパクトに実施するとアピールした。ところが、蓋を開けてみると、3兆円規模まで膨れ上がっている。当時、安倍晋三は、福島原発の放射能汚染はアンダー・コントロールだと宣い、廃炉経費も数千億円で済むと明言した。しかし、これも数兆円規模まで膨れ上がり、今でもトリチウムの漏出が間断なく続いている。大阪万博の投資額も数兆円にまで膨れ上がるはずだ。

 国民の多くは、「そんなの関係ない」と嘯いているが、すべて国の借金となり、将来の増税で賄われることになる。早晩、消費税20%引き上げが焦眉の急となるだろう。

 来年に控える消費税増税に関しては、貧乏人から金持ちへ所得が逆配分されていることが明らかになっている。1989年の消費税導入後、国の税収のうち所得税・法人税などの直接税は減少する一方、消費税が大きく伸びている。事実、高額所得者の税負担率は大きく低下している。他方、厚生年金保険料、健康保険料など個人負担は大きくなる一方だ。ただし、その負担額は上限が低く設定されているため、高額所得者の社会保険料負担率は驚くほど低く抑えられている。

 要するに、GDP伸び悩みの原因は、中流層以下の個人の可処分所得が減少したことによる消費が減衰しているからにほかならない。金持ちからのトリクルダウンは期待できない。政府もわかっている。だからこそ、来年の消費税増税は限時法でキャッシュレス消費に対する5%還元を実施すると喧伝し始めたのだ。これでは増税の意味がないはずだが、別の目論見がある。中国の国家企業アリババのように個人の購買行動を国家で一元的に把握できるようにしようというのだ。ビッグデータ収集のためだ。おそらく、米政府・グーグルなどがCSISを通じて安倍政権に働きかけていると思われる。AI解析にはビッグデータが不可欠だからだ。日本の財界もおこぼれを頂戴できるから、大賛成だろう。車のナビゲーション・システムにはスイッチがない。すでに国民監視ツールと機能しているのだ。

 安倍政権はTPPをグローバリズム、自由貿易というタームで脚色し、推進してきた。そして、来月末に11か国で発効させると宣言した。その内容は、農産物の輸入割当量が年ごとに逓減され、それと比例するように関税率を引き下げていくというスキームのようだ。来年は2年目となり、タリフは2段階下げられる。待ったなしに農家に廃業に迫る。これが「自由競争」なのか?安い農産品が太平洋リム諸国から怒涛の如く流入する。これは農家を直撃する。その分、国内=ドメスティックの付加価値であるGDPは目減りする。つまり、農家の生産額マイナス国内消費・投資が消失する。輸入が増えるから、当然、GDPに対してマイナス寄与となる。ところが、TPP発効によりGDPに対する8兆円ものプラス効果があると喧伝されている。輸入業者の儲けにそれほどのGDP押上げ効果があるはずがない。我田引水の試算は不要だ。

 輸入柑橘類にはOPP、TBZ、イマザリルなど毒性の強いケミカル(防カビ剤)がポストハーヴェスト・アプリケーションとして塗布されている。果肉にも浸透している。レモン(ジュース)、オレンジ(ジュース)、グレープフルーツ(ジュース)などテレビでスティルス的に宣伝されているが、強発がんリスクがある。スーパーなどではむき出しで陳列されているが、子供たちが素手で触れたり、よく洗わずに(洗っても残留しているのだが)皮つきでミキサーやジューサーでジュースにして飲んでいると想像するだけでぞっとする。輸入ワインには特別に日本向けに合成された酸化防止剤も封入されている。肝内胆管癌で54歳という若さで亡くなった川島なおみさんはワイン好きで有名だった。

 トランプはTPP(Trans Pacific Partnership)への参加を拒否し、日本を不公正輸出国として非難している。安倍晋三を真珠湾で騙し討ちした、ずる賢い日本人の代表とまで揶揄した。そうして、日本をTPPより遥かにアメリカに有利となるFTA(Free Trade Agreement)へと強制的に導いた。まさに恫喝外交といえる。ところが、当初、安倍政権は、TPP以上に不利にはならないように交渉を尽くし、TAG(Trade Agreement on Goods)という形でおさめることに成功し、トランプ政権から譲歩を引き出したと自賛した。これがウソであることはすぐにばれた。アメリカ側が公表した正式な外交文書にTAGというacronymはなく、FTAという文言があるのみである。先ごろ訪日したペンス副大統領もツイッターで明言している。海外労働者移民拡大や水道事業の民営化もそこから出てきたと考えられる。悪名高いベクテルが日本の水道事業を食い物にすることが目に見えているからだ。

 安倍晋三は、これまで、TPP=自由貿易のメリットを強調してきた。アメリカとFTAを締結した韓国をアメリカ保護貿易主義の犠牲者と小バカにしてきた。ところが、トランプがアメリカ・ファーストを旗印に保護貿易に走り出し、日本にもFTAを迫ると、もはや止めようがない。そこで、国内向けに辻褄合わせをやるために、FTAではなくTAGという和製英語をねつ造したのだ。後方支援=rear supportなど外務省の小役人などが保身・出世のためにやってきた子供だましの「言葉遊び」に過ぎない。

 こうした小手先の辻褄合わせを受け入れる日本国民の知性が疑われる。オレオレ詐欺、インチキ投資商法、ねずみ講などに簡単に引っかかるはずだ。トランプが日本にメキシコ人を2千万人ほど移民させれば、安倍政権は持たないだろうと意味深長な発言をした背景には、安倍に騙され続けている日本人に対する蔑視がある。日本国民は安倍にもトランプにもバカにされているのだが、その根本には日本語という言語の問題がある。


西野監督の力量不足こそ日本の敗戦に直結した

 「何が足らなかったのか?」、試合後のインタビューに自問自答する西野監督の姿がテレビ画面に映った。その瞬間、西野監督の監督としての能力こそが問われるべきだと感じた人は多かっただろう。それを最も象徴したプレーがアディショナルタイムも切れかかった時間帯で得たコーナーキックの場面だった。ディフェンスの要である吉田、昌子を自陣近くに留め置くべきだと感じたからだ。両チームには格段の身長差がある。大迫や吉田よりも10センチも高い相手に単純なクロスを上げても競り勝てる見込みはない。だとすれば、延長戦を見据えてリスクを最小限に抑えるべきだった。コーナーキックのキッカー・本田にはショートコーナーの指示を出さなければならなかった。この監督には世界レベルのトーナメントを勝ち抜く戦略性が欠けていた。

 それ以外でも、観戦中、西野監督の判断ミスではないかと感じた場面は数多くあった。ベルギーがフェライニ、シャドリを投入した場面では、先に日本選手を交代させるべきだった。体格的に劣後する日本選手に対する負荷は大きかった。そのずれが、ベルギーの得点に直結した。フェライニもシャドリも得点した。日本選手はスピード、高身長でフレッシュな彼らに対抗できなかった。

 日本側の交代要員のチョイスも疑問が残った。原口と柴崎を下げ、本田と山口蛍を投入したからだ。原口は多少傷んでいたにしても、豊富な運動量で攻守の要として機能していた。柴崎のキラーパスはベルギーがもっとも脅威に感じていたはずだ。本田の動きに往年の切れはない。山口蛍に至っては、ミスパス、ファウルが多く、世界レベルとは程遠い技量・判断力しかない。2−2で拮抗していたバランスが雪崩を打ってベルギーへ傾向いたのは当然だった。ベルギーに3点目を献上した場面、本田のごっつあんキックを手にしたGKティボー・クルトワから手渡しされたボールはピッチのど真ん中を一直線に日本のゴールマウθへ運ばれた。このとき、山口蛍はセンターラインで仁王立ちしていただけだった。昌子は山口の傍を駆け抜けディフェンスに向かった。シャドリのケアは山口がしなければならなかったはずだ。

 要するに、原口の消耗度が大きかったというのであれば、本田投入も理解できるが、大迫を武藤と交代させるべきだったということだ。大迫勇也のとりえは高さと前線でためをつくる技術である。しかし、どちらも世界では通用しない。ストライカーとしての決定力はもとよりない。不正確なトラップ、ミスパスの多さは群を抜いて多い。もちろん、前線で体を張る以上、相手ディフェンスのプレッシャーは尋常ではない。とはいえ、点取り屋としてのセンスのなさは随所に見られた。せっかく苦労してアタッキングサードまでボールを運んでも、あれだけ大迫の未熟で中途半端なプレーが続くと溜息しか出ない。どこが、「半端ない」のだろう。

 最後にやはりGK川島のパーフォーマンスの低さを上げなければならない。セネガル戦でマネにボール供給してしまったミスは仕方ないにしても、パンチングに往年の力強さがなくなっている。まるで相手選手へボールを供給しているようなものだ。他チームのGKと比較しても、能力の低さは目を覆うほどだ。ベルギー戦で川島が見せた「スーパー」セーブを称賛する向きもあるが、ワールドカップを勝ち抜いてきたGKであれば、それほど難しいことではないだろう。川島は先発メンバーからはずすべきだった。

 以上、観戦中、感じたことを列挙してみた。日本のメディアでは「大迫半端ない」、「ハリルホジッチを引き継ぎ短期間で日本チームを強くした(イケメンの)西野監督は素晴らしい」、「がんばれ、がんばれ」を連呼するだけだが、そうしたヨイショのオンパレードにうんざりしている視聴者も多いことだろう。ネットを検索すると、海外メディアで同様の指摘がなされていた。やはり、世界には見ている人はいるのだ。


結愛ちゃんは死んでいくしかなかった

 「ママ もうパパとママにいわれなくても しっかりとじぶんから きょうよりかもっと あしたはできるようにするから

もうおねがいゆるして ゆるしてください おねがいします

ほんとうにもうおなじことはしません ゆるして きのうぜんぜんできなかったことこれまでまいにちやってきたことをなおす

これまでどんだけあほみたいにあそんだか あそぶってあほみたいだからやめる もうぜったいぜったいやらないからね ぜったいやくそくします

もう あしたはぜったいやるんだぞとおもって いっしょうけんめいやる やるぞ」

 5歳の結愛ちゃんはこう書き残して天国へ旅立った。今年3月のことだ。目覚ましを自らセットし、毎朝午前4時に起床、街灯の光の下で体重測定、平仮名の練習が日課だった。継父に怒鳴られ、殴られ、蹴られ、軟禁状態で食事も満足に与えられず、厳冬期、ベランダに裸足のまま放置されたこともあった。あばら骨が浮き出るほどやせ、おむつを着けていた。栄養失調の末、自力で動けないほど衰弱していた結愛ちゃんは2月に暴行を受けたあとはほぼ寝たきり状態で、嘔吐を繰り返していた。最期は肺炎をこじらせ、細菌が全身に回り(敗血症)、中毒症状を起こし亡くなったという。免疫の要であるT細胞を活性化させる胸腺は同年代の5分の1にまで縮小していた。もちろん、病院にも行かせてもらえていない。さぞつらく苦しかっただろう。最期まで苦しみ抜いた5年間だったね。死は神様からの贈り物だった。もう苦しまなくてもいいよと天国から手を差し伸べたのだ。

継父の船戸雄大容疑者は、実子の弟が生まれ、性生活の邪魔になった結愛ちゃんに対する虐待はエスカレートしていった。前夫への嫉妬もあっただろう。異常ないじめ・暴力に拍車がかけられた。孤立無援の結愛ちゃんはどうしようもなかっただろう。5歳にして絶望の毎日を強いられていた。

 哺乳動物の子殺しは珍しいことではない。ハヌマンラングール(インドのサルの一種)のハーレムはオスザル一匹に多数のメスザルで構成されている。このハーレムが別のオスザルに乗っ取られると、すべての乳幼児ザルは殺される。京都大学の杉山幸丸によって初めて発見され、発表された。(1965年)他のサルにも同様の行動が確認されている。ツキノワグマも、オスが乳幼児を抱えたメスを襲い、交尾を迫る時、その子熊を殺す。メスは子どもがいると発情しない。そこで、オスは子どもを殺し、メスを発情させようとする。メス熊は必至に子熊を逃がそうとするが、性欲に猛り狂ったオスの衝動には太刀打ちできない。冬眠明け、初夏になり、発情期が訪れると繰り返される光景である。

 イギリスの動物行動学者リチャード・ドーキンスの『The Selfish Gene』(1976年、利己的遺伝子)という説によれば、自分の遺伝子を持たない連れ子を育てることに意味はない。遺伝子的には他人の子どもに愛情を注ぐようには設計されていないというのだ。

しかし、冒頭の「ママへのメッセージ」を読み、涙がこみ上げてくるのはどういうわけだろう。児相や警察が助けにならないことはわかっている。所詮、仕事と愛は両立しない。両親や祖父母など近親者に愛情がなければどうしようもないのだ。人間には利他主義という遺伝子もあるらしい。(幼いライオンを救った男性が数年ぶりに再会したときのライオンの反応に世界が涙した!https://www.youtube.com/watch?v=ErteG8PA2rw

 

 現代は弱肉強食社会である。ダーウィニズムが拡大解釈され、(最)適者(fittest)だけが生存を許される時代となった。ホッブズの説く「万人の万人による戦い」の下では、乳幼児といえども、与えられた環境の下、皆、独力で生き延びなければならないのだ。自己責任。口ではセイフティーネットが必要といいながら、福祉事務所も児童相談所も形骸化した制度に過ぎず、社会的弱者は切り捨てられる運命にある。結愛ちゃんに死ぬ以外の選択肢があっただろうか?

 日大アメフトの反則タックル問題も、内田正人監督らの圧倒的権力によって宮川選手はそれ以外の手段を選べなかった。嵌った選手たちはみな、監督らの暴力の前に行動の自由が阻害されていたのだ。自由意思など存在しなかった。内田正人や田中英壽日大理事長の背後には山口組系の弘道会が控えている。日大が新設した危機管理学部の名誉会長は安倍晋三である。日本には日大のほか、千葉科学大学と倉敷芸術科学大学に危機管理学部が新設されているが、両校とも安倍晋三の親友である加計孝太郎が運営している。

 マックス・ウェーバーは、「国家とは域内において正当な物理的暴力行使の独占を要求する共同体」だと指摘した。言い換えれば、国家権力を担う者たちだけが国民に暴力をふるうことができるということだ。戦前は天皇の名の下に、国家権力に反対する者はかたっぱしから検挙され拷問を受けた。現代も、民主主義の名をかたりながら、上意下達で、下へ下へと命令が下りて来る。矛盾は末端の最弱者で精算される。森友・加計問題では、自殺者も出ている。安倍政権は警察・検察・裁判所・国税庁という表の暴力装置と暴力団という裏の暴力装置に守られている。

 こうした「上意下達」の暴力構造が、フラクタルに日本社会に充満していることがわかる。学校のいじめ問題も同じだ。神戸市垂水区で起こった市立中学女子生徒の自殺をめぐり、市教育委員会の首席指導主事が学校側に隠蔽を指示していたことが物議を呼んでいる。いじめは生徒同士だけの問題ではない。学校、教職員、教育委員会、保護者、すべての関係者がいじめの温床となっている。当然、教師の間にもいじめがあるだろう。いじめのターゲットとされた弱者は、暴力を振るわれ、孤立無援状態に陥る。周囲は見て見ぬふりだ。

 小池都知事は、児相の職員を増員するように指示を出したらしいが、イタリアで精神病院を廃止させたバザーリアのような利他的な英雄が出てこないかぎり、ウソで塗り固められた建前社会の日本の腐敗は深まるばかりで出口は見えない。今の日本社会にいったい何人の結愛ちゃんがいるのだろうか?


Big Brotherが安倍晋三を見限るとき

 レストランの店内に♪No I would not give you false hope…と軽快なレゲエ調の曲が流されていた。ポール・サイモンのMother and Child Reunion。https://www.youtube.com/watch?v=VJmiIekAZXQ

目の前で愛犬が車にひかれて死んでしまった。Only a motion awayで、あの世のお母さんと再会するんだ。生きとし生けるもの、誰にでも死が訪れる。それも唐突に。死は時を選ばない。愛する妻もいつ旅立ってしまうかも知れない。ことあるごとに、脳裏を過る。人はこの不条理を受け入れ生き続けるほか道はない存在なのだ。悲しいけれど天国で愛する人と再会できることがせめてもの救いと考えるほかないんだから・・・と歌詞は繰り返す。

 

 露の世は 露の世ながら さりながら(一茶)

 

 森友学園の土地不正取得事件では、赤木氏(財務省近畿財務局)以外にも、財務省本省理財局・国有財産業務課係長だった青木隆氏も1月29日に自殺していた。そのほか、財務省の女性職員が自殺未遂していたことも判明したという。まともな人間であれば、悩まれるはずだ。安倍晋三らの虚偽発言との整合性を図るため、答弁書をいじり、文書も改竄しなければならなくなった。徹夜も厭わず、血眼になって矛盾点を洗い出し、でっち上げのストーリーを創作しなければならなかった。高級官僚からの上意下達で、末端が書き換える。その原稿を上司がチェックし、さらに上へとレビューの目を通す。これが国家公務員のやる仕事だろうか?

これだけの犠牲者を出しながら、張本人の安倍晋三は笑みを浮かべながら、妻の昭恵も自身もまったく関与していないことが明らかとなったと意味不明な国会答弁を行った。安倍晋三、今井尚哉、安倍昭恵、谷査恵子、田中一穂、迫田英典らの共謀犯罪であることは疑いの余地はないだろう。

 籠池氏は日本会議のメンバーとして、自ら運営する幼稚園で園児たちに教育勅語を暗唱させていた。安倍昭恵はそれに感銘を受け名誉校長に就任し、籠池氏の安倍晋三記念小学校新設のための土地取得に便宜を図った。この案件を財務省に取り次いだ人物が昭恵付き秘書官として経産省から出向していた谷査恵子氏である。(もちろん、安倍晋三宅では夫婦間の会話で出ただろう。今井が絡むことになる)その結果、籠池氏は、国有財産を異常な安値・条件で取得できた。加計学園問題でも、加計孝太郎を籠池氏に擬すればまったく同じ構図だ。森友、加計事件に限らない。安倍政権下、こうした不正がいくつもまかり通っていると推測される。

 本来であれば、疑獄事件として、とっくの昔に東京地検特捜部が動いていてもおかしくはない。安倍晋三・昭恵も司直の手によって取り調べを行えば容易に自白を引き出せるだろう。ところが、検察は動かない。国会審議も暖簾に腕押しで埒が明かない。国会の証人喚問も佐川氏は呼ぶことになりそうだが、私人だから昭恵は呼ばないという。安倍晋三はプライベートな会話で昭恵に真偽を質したところ、関与を否定したという抗弁をいけしゃあしゃあと国会で述べた。要するに、犯人に「やったの?」と訊いて「やってない」と答えたというのがその理由だという。それでも、メディアは追求しない。籠池氏夫妻は半年以上も収監されたまま。谷査恵子氏は在イタリア大使館付一等書記官としてローマへ栄転した。明らかに口封じのためとわかる。

 もっとも、佐川氏を国会に証人喚問しても、「捜査中のためお答えできない」、「刑事訴追の恐れがあるので、証言を控えさせていただく」、さらには「記憶にない」で押し通されること必定である。昭恵にはそのような才覚も度胸はないから、真実をしゃべってしまうかも知れない。だから、証人喚問に同意できないということは小学生でもわかる。

 10年前の2008年、水村美苗著「日本語が亡びるとき」が上梓された。英語が世界の標準語となれば、日本人としてのレーゾンデートルがなくなるという危機意識をあらわにしたものだった。しかし、当時から、すでに日本語は滅びていた。安倍政権下、日本語からロゴスがまったく剥奪されてしまっていることに気が付くだろう。安倍晋三が「真摯に、丁寧に」議論するというとき、焦点をぼかし、相手の追求をのらりくらりかわすことを意味する。集団的自衛権行使容認のための「戦争法制」を「平和安全法制」と呼び、「治安維持法」をテロ対策のための「特定秘密保護法」と命名した。低賃金で従業員を酷使するための「働かせ方改革」は、さも従業員側に主導権を持たすような「働き方改革」と呼称された。

 過去のブログでも引用したが、日本社会ではすでに「1984」(ジョージ・オーウェル)の世界が出現している。権力者が右といえば右へ、左といえば左へ、どちらでもOK。矛盾に気が付いても、それを当然のこととして受け入れる。(ダブルθィンク=二重思考)自分に降りかからないかぎり(Not in my backyard)すべて他人事として無関心だが、早晩、自分にもそういう不幸が訪れると考えている。四六時中、監視されている。そのことも理解している。権力者に楯突くとろくなことがないと了解している。常に相手の顔色を窺いながら、空気を読みながら出る杭にならないように密告・裏切りにも注意しながら慎重に日常生活を送る。そうした社会では、言語も変容する。Newspeakでは言葉の定義も変わる。つまり、すべてが当局(Big Brother)が管理しやすい仕様へと刷新されている。

 それでは、日本におけるBig Brotherとはだれなのだろうか?言い換えれば、本当の主権者は誰なのか?もちろん、「主権在民」=国民主権ではない。国民の一部が選挙権を行使して国会議員など政治家を選んでいるが、その国民の意思が政治に反映されているだろうか?公約・マニフェスト破りは日常茶飯事である。政治家は利権代表に過ぎない。そこには様々な利権が交錯する。議論を通じて解決などできないことは国会の審議を傍聴すれば容易にわかる。法案や予算案の中身を詳細に検討するよりも、政治家のスキャンダルに大半の時間を費やしている。なによりも、政治家も国民も法案の中身を理解していない。TPP、特定秘密保護法のように、はじめに結論ありきで、国民に理解させないように、答弁をはぐらかし、「民主主義では多数決がルールだから」と数の力で可決していく。TPP法案のように、国会で答弁させないように、交渉責任者の甘利大臣のスキャンダルを(意図的にリーク)利用して、彼に閣僚を辞任させ、入院させたぐらいだ。国民も法案の細かな内容にアテンションすることが面倒だと考えている。「専門家」が解説してくれると思っている。だが、その「専門家」が雇われ「御用解説者」だとすると、国民に不利となることは知らされることはない。すでに郵政民営化、GPIF、日銀量的緩和、原発、オスプレイ、イージス・アショア、タミフル、HPVワクチン、オプジーボ、派遣法、保険など、ありとあらゆる分野で国民は知る権利を侵食されている。つまり、民主主義とはいえない事態となって久しい。そもそも、民主主義の担い手として国民にその能力と自覚があるのだろうか。主権在民とはノミナルなものに過ぎない。Democracyの日本語訳なのだが、ギリシアに端を発する政体であり、「主義」と訳出した明治期の西周らは間違っていた。本来のDemocracyであれば、陶片追放など、縁故主義に陥った為政者を追放する制度も取り入れる必要がある。現在の安倍政権下、山口県出身者が多数縁故採用されている。あるいは日本会議のメンバーらに要職が独占されている実態を思い出して欲しい。

 戦後日本の主権者はアメリカ・イスラエルの軍産複合体であり、それらを背後で操縦する投資家グループである。安倍晋三がいう「戦後レジーム」とは只管アメリカの命を受けて手足となって動く日本人組織を核とする体制を指す。吉田茂も岸信介も正力松太郎も田中耕太郎も宮澤俊義もそうだ。あるいは丸山真男も司馬遼太郎もその構成員だった。当然のことだ。占領時代、アメリカは従順な日本人だけを登用した。マッカーサーに異論を唱えることなどできなかった。(アメリカにとって邪魔者は消された。)しかし、マッカーサー後も、アメリカの軍産複合体は様々なチャネルで日本を支配し続けている。サンフランシスコ講和条約の正本に日本語がないことも理解できるだろう。教科書的には、この講和条約で「日本が国際社会の仲間入りを果たした」ことになっているが、正本は英語、仏語、スペイン語だけである。すべてアメリカが用意した。講和会議のあと、アメリカは吉田茂を一人別室に連れて行き、日米安保条約に調印させた。また、55年体制とは、左翼の台頭を懸念したアメリカが保守同士を合同させ、自由民主党を発足させた体制のこと。自民党こそ、アメリカの傀儡として存続するほかない政党なのだ。(日本国憲法は、マッカーサーが遺した負の遺産であるから改正しなければならない。もちろん、自衛隊が軍隊として戦闘行為できるような仕様に変更せねばならないとされている。選挙権を18歳に引き下げたのも、自衛隊員=兵士としてリクルートするためである。近い将来、必ず徴兵制へ移行する。)

 GHQ占領統治時代から、WGIP(自虐史観植え付け工作)によって日本人の心理はコントロール(「真相はかうだ」、マスコミ・私信検閲、歴史教科書検定)されていたが、現在もテレビ、新聞、書籍など様々な媒体で日本人はマインドコントロールされ続けている。前文科省事務次官前川喜平氏の中学校講演の模様が詳細にチェックされたが、政権に不利な動きをすれば特定秘密保護法違反など冤罪をでっち上げ、しょっ引こうという動きだ。自民党の池田佳隆衆議院議員(愛知県)の要請に基づくらしいが、自民党中枢の承認を受けての話だろう。(決裁文書はない)

 さて、日本の真の主権者はアメリカの軍産複合体であるが、その代理人こそCSISという組織である。CSISは現在の安倍政権をどのように評価しているのだろうか?たしかに、安倍晋三はなんでも唯々諾々と指示に従ってきた。TPP、特定秘密保護法案、安保法制、カジノ法案、5兆円を超える防衛予算(イージス・アショア)など、100%の満額回答してきた。だが、安倍個人・取り巻きの私利私欲を満足するため、日本国民の公益と相反する施策を容認してしまうと、自民党への信頼が失われ、55年体制が揺らぐ。つまり、先のブログでも書いたように、アメリカにとって安倍晋三の賞味期限は切れている。自民党政権のサステナビリティが問題となってきたからだ。だからこそ、朝日に文書改竄をリークさせ、安倍晋三を退陣に追い込もうとしているのだ。と同時に、小泉純一郎をマスコミに登場させ、「即時原発撤廃」を叫ばせている。だが、本心ではあるまい。原発に対する懸念する声が絶えない中、人気をboostするためのガス抜きである。加えて、小泉進次郎政権への布石を打ったのだ。日本で原発を廃止することができない理由は、GE、ウエスチングハウスへのロイヤルティの支払いと、原発燃料のウラン鉱石の長期輸入義務があるからだ。このウランはアメリカの商社経由でロシアから日本へ送られる。もちろん、今日、アメリカに莫大な粗利が落ちている。この利権をアメリカが手放すはずがない。


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